最大級の不発弾、憲法81条
日本国憲法第81条
最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。
これをそのまま読めば、憲法の条文を解釈する権限は最高裁判所が持つということになる。
憲法解釈を巡る論争といえば、憲法９条。自衛隊の存在が合憲か違憲かとか、自衛隊海外派遣が合憲か違憲かとか。これが延々論争として続けてられるのは、最高裁判所が合憲か違憲かの判断を避けているから。避ける理由がそれなりにあって避けているのだけど、避けずに判断したらどうなるか？ 論争は一発で終わる。
自衛隊の存在が最高裁判所によって違憲だと判断されれば、
自衛隊は即刻解散となる。
自衛隊があることが前提の法律は無効となる。
様々な法律を破棄したり、書き換えたりしなければならなくなる。
これを立法府は早急にやらねばならなくなる。
これに異議を唱えられるだけの権限を持った者は誰もいない。
この決定には誰もが従わざるを得ない。立法府も行政府も従わざるを得ない
民意がどうであろうと一切気にせず、議員も議会もまったく関係なく、
最高裁の裁判官達の合議だけで、これだけの決定が出来る。
日本国憲法第81条は、最高裁判所の裁判官にこれ程の権限を与えてる。
実際にこれをやると国内外含めて大混乱に陥るので、最高裁判所は憲法判断を回避してる。しかし、やろうと思えば出来るのである。日本国憲法第81条があるおかげで。
最高裁判所の憲法判断の回避は裁判官が自主的にやってること。
やろうと思えば出来るけど、自制してやってないということ。
つまり、やるもやらないも裁判官達の考え方一つ。気持ち次第。
全ては最高裁判所の裁判官次第。
日本は、そんな危うい綱渡りの状態にある。
憲法第81条が秘めてる危険性の大きさに気付かせてくれたApemanに感謝する。
