無断での引用はあえてスルーで

無断での引用。厳密に言えば法律に触れるのかもしれません。しかし現実には、いくつかの条件をクリアしていれば、無断での引用は許されます。その条件が何かは明確にはなってません。せいぜい引用元を明記することぐらい。どの程度なら許されて、どの程度だと許されないなんてことは明確になってません。出来るものでもないでしょう。これは簡単に判断の下せない非常に微妙な問題です。


ただ明らかに言えるのは、無断での引用を法律違反とされてしまうと、非常に困った事態になるということです。批判非難が非常に難しくなります。何か問題となる記述があった場合、それを提示して問題にするということが困難となります。言った言わないで紛糾した時、証拠として過去の発言(記述)を提示するなんてことも出来なくなります。自分にとって不都合となる引用は、そうそう許可してくれないでしょう。無断が駄目なら引用は出来ないということです。
三者への説明なども事実上不可能になります。ある特定個人がこんなことを言ってる!なんて非難が出来なくなるわけです。やっても信用してもらえる可能性が低くなります。非難の対象がしらばっくれて、そんなこと書いてないといえばそれで終わりになります。それ以上追求が出来なくなります。こんなことになったら非常に困ります。


だから多くの人が、もしかしたら法律に触れるかもしれないと思いつつも、あえて著作権の侵害としては問題にしないのです。裁判なんかやっておかしな判例なんか出された日には、非難一つするのにとんでもないリスクを抱えねばならなくなります。事実上、表立った非難の出来ない暗黒社会の到来です。せっかく得たネットという武器が、使えなくなってしまいます。そういったことまで考えて、無断の引用を著作権侵害だなんだと騒ぐのは控えて欲しいと思います。




個人的には、引用されて困るようなもん書くなと言いたい。困らないなら著作権侵害なんか持ち出すなと言いたい。著作権侵害で争うより、その内容で争え。正しく理解されてないと思うなら、自分はこういう意図で書いたんだと書けばいい。著作権を持ち出したって問題は収まらない。著作権を盾に、批判を封じようとしてるとしか思われない。内容と関係ないところの問題にして誤魔化したとしか思われない。正々堂々、内容で争え。
著作権侵害の問題にするのは止めてくれ。



注:ここで言ってるのは飽くまでも引用についての話です。盗用や、引用というより丸写しとなる無断複製等は別です。


人気blogランキングランキングバナー


追伸:
著作権法を調べてみました。

著作権法 第二章 第五款 著作権の制限
(引用)
第三十二条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。


“公正な慣行”をどう判断するかが問題なのだろうけど、これで普通の引用はだいたいセーフになるんじゃね〜の?