理解力の上下関係

理解力は、わかっている者が上です。わからない者が下です。


ある特定の事柄に関して、その事柄に関してわかっているという者が上で、
その事柄に関してわかっていない者が下です。


ここで「ある特定の事柄」をくどく書いているのは、人の理解力は、全ての事柄について一律に高いとか一律に低いとかいうものではないからです。扱うものによって高かったり低かったりするからです。ある事柄に関しては凄く高い理解力を持つ者が、別のある事柄に関しては全然駄目ということが普通にあるものだからです。


例えば音楽。
クラッシックはわかるが、ヘヴィメタルは全然わからないAさん。
ヘヴィメタルはわかるが、クラッシックは全然わからないBさん。


クラッシックにおいて、理解力の高いのはAさんで、Bさんは全然ダメです。これがヘヴィメタルになると逆転して、理解力の高いのはBさんで、Aさんは全然ダメとなります。人の理解力はこういうものです。一つのことで理解力が高いとしても、それが全てにおいて高いことを意味しません。特別に高い理解力を持つ部分があれば、大抵どこかに飛び抜けて理解力の低い部分があったりします。そんなものです。まずここまでを理解して下さい。



得意分野以外では、誰もが馬鹿です。人並みに馬鹿だったり、人が呆れ返る程に馬鹿だったりです。これを前提に、話を続けます。

「おかしなことを言ってる」
「わけがわからない話をしてる」

これを、話してる相手を馬鹿にしたようにして言う人がいますが、馬鹿なのはこれを言ってる側です。話してる側でなく、聞いてる側が馬鹿です。「わからない」だから、理解力の低いのは聞いてる側なのです。
こういうと、聞いてる側はこういってきます。「アイツの頭が変で、アイツが理屈に合わないおかしなことを言っているんだ。馬鹿なのはアイツだ」。たとえ、相手の頭が変で、言ってることが理屈に合わないことだというのが事実だとしても、言ってることが「わからない」ならやはり馬鹿なのです。

言ってることが理屈に合わないことであっても「わかる」人にはわかります。それの、どこがどう理屈に合わないかだけでなく、それを言ってる人が、どこをどう間違えてそう言ったのかまで「わかる」人にはわかります。それだけわかれば、「わけのわからない」という表現にはなりません。「おかしなこと」とも言いません。「ああ、この人はこういう間違いをしているな」と理解し、それはここが違うとか、ここが間違えてるとかのもっと具体的な話をします。それか、あっさり鼻で笑って終わりにするか。いずれにしろ「おかしなこと」「わけのわからないこと」とは言いません。具体的に指摘が出来ず、こうとしか言えないなら、それは「わかってない」のです。わかってない自分が馬鹿なのです。自分の馬鹿を自覚して下さい。




得意分野以外では、誰もが馬鹿です。人並みに馬鹿だったり、人が呆れ返る程に馬鹿だったりです。だから、誰もが謙虚さを失ってはいけません。「わからない」なら、相手を馬鹿にしてはいけません。謙虚に、相手の考えの理解に努めねばなりません。


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私はこの話を、色々なところでしています。ここでも書いた気します。繰り返しは承知の上です。あしからず。