懲罰としての累進課税を

有能な者が大量の仕事を抱え込むと、仕事が無くなる人が出てくる。


ここで言う“仕事”とは「お金になる労働」のこと。
「お金になる労働」の総量は、お金の量に制限される。
そして、お金の量は有限である。
有限であるお金に制限される「お金になる労働」も有限である。
お金にならない労働は無限にあるだろうけど、「お金になる労働」は有限である。
有限であるのだから、
誰かが大量に抱え込めば、行き渡らなくなる人も出てくる。


「お金になる労働」は、「お金」とイコールである。
「お金になる労働」=「お金」として、上記を言い換えるとこうなる。


有能な者が大量のお金を得ると、お金を得られない人が出てくる。


こういうこと。
現代において、「お金を得られない人」は生きていけない。
これを死ぬに任せてていいのであれば、別段問題はない。
有能な者が大量の仕事を抱え込み、大量のお金を得れば良い。
が、死ぬに任せてていいわけではないし、おとなしく死んでくれるわけでもない。
仕事に溢れた人間を放って置くと、社会全体としてはとても面倒なことになる。色々と。
「有能な者が大量のお金を得る」ことの結果がそれである。
つまり、社会全体にとって、
「有能な者が大量のお金を得る」のは良いことではないということ。
「有能な者が大量のお金を得る」ということは、社会全体にとっては悪いことだということ。


よって、社会全体を考えるのであれば、
お金を得られない人が出てこないように、
有能な者が大量のお金を得ることを阻止しなければならない。
ということになる。

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お金を得られない人が出てこないように、
有能な者が大量のお金を得ることを阻止しなければならない。


「お金」を「仕事」に、言い換えて、


仕事を得られない人が出てこないように、
有能な人が大量の仕事を抱え込むことを阻止しなければならない。


こういう言い方も出来ます。
有能な人が自制して仕事量を減らしてくれるなら、当人に任せててもいいでしょう。
自制して収入を減らしてくれるなら、当人に任せててもいいでしょう。
有能な人、自制してくれるでしょうか? 自ら収入を減らしてくれるでしょうか?
そんな自制は期待出来ません。
有能なら有能なほど、多くの収入を得ようとするでしょう。
より多くの収入を得る為に、より多くの仕事をしようとするでしょう。
となると、当人の自制には任せられません。
自制に任せられない以上、外部からの力で抑え込まねばなりません。


その抑え込む手段として、懲罰的累進課税を推奨したいと思います。人並み外れた高い収入は、他者が得たであろうお金を大量に自らのものとした結果です。他者の仕事を奪って、大量の仕事を自らが抱え込んだ結果です。わかりやすく言うと独り占めです。その結果です。


独り占めはいけません。


独り占めに対する懲罰としての累進課税です。これを推奨したいと思います。懲罰的累進課税は、社会全体を考えるなら、理にかなった有益なシステムです。懲罰的累進課税、そう悪いものではありません。懲罰の対象となる個人にとっては悪いものでしょうけど、そうでない大勢の人にとっては悪いものではありません。


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ある額まで行ったら「何時までも独占せずに、他の人に仕事を回せ。収入を得る機会を他の人に譲れ」という意味を込めた極端に高い税率にしてもいいと思います。極端な話、「もうそれ以上稼ぐな」という意味を込めて税率を100%にするというのも、考え方としては有りだと思います。90%や80%は普通に有りです。懲罰なのですから。


※独り占めは駄目だから全員一律にしろなんて共産主義チックな話はしてません。そこは誤解無きように。