枠と型、競争

型の決まりではやり方が限定され、創意工夫が封じられる。
これではいけないからと、規制緩和で枠の決まりを外そうとする人がいる。
規制緩和で外すべきは型の決まり。枠の決まりまで外す必要ない。
というか、枠はむしろ創意工夫を促す。
自分がどういうときに工夫をするか考えてみればいい。
枠があるからこその工夫だということがわかるはず。


競争は枠の中でも出来る。
型にはめたら競争は無くなるが、枠の中なら十分競争出来る。
実際、スポーツもゲームも競争は枠の中。枠は競争を無くさせはしない。


枠には、競争を制限する効能がある。
枠を外したら、その時点での強者がやりたい放題をして他を潰し、
勝者が圧倒的な力を持つようになり、競争に決着が着き、競争が終わってしまう。
枠は強者の力を抑制し、競争に決着が着くのを防ぐ。
競争を継続させる為に枠は必要。


枠は強者にとっては自らの力を縛る箍。
強者は枠を外したがる。外すことを求める。
その要求を受け入れたら、競争は終わり、社会は停滞する。


競争のある活力ある社会を作りたいなら、枠は外してはいけない。
型の決まりは外した方がいいけど、枠の決まりは外してはいけない。