目指すは不安定

 そもそも私たちが物価安定を中央銀行の目的としているのは、ある意味では手段なんですよね。物価安定を通じて、経済の発展に資すると言っているわけなので、物価安定は重要だけれども、デフレを脱却するために、経済を不安定化させるというのは本末転倒なんだ、というのがまず1つです。私から言わせると日銀法違反。


ホテル・カリフォルニア」的出口なき政策
世界的に「中央銀行バブル」が始まっている
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20130531/248925/?P=3

活性という観点で見ると、安定とは不活性の状態。
この安定を不安定にして、はじめて活性化する。
なので、活性化を目指すデフレ脱却の方策が、経済を不安定化させるものとなるのは本来の形であり、本末転倒ではない。


安定した静の状態では、分離が進む。
富める者と貧しい者の分離が進む。階級の固定化が進む。
富める者には喜ばしい状態だが、貧しい者には希望の持てない辛い状態。
この状態を動かすには、安定した静の状態を不安定な動の状態に変える必要がある。
富める者はこれを喜ばないが、貧しい者はこれを渇望する。
発言力ある富める者は、その発言力を使って不安定化への危惧を訴える。
それは今の安定を喜べる富める者にしか届かない。
貧しい者は現状での安定ではなく、現状が変わることを意味する不安定を望む。
富める者以外には、今の安定など価値がない。