企業と国の違い

企業の負担は、国と比べ遥かに少ない。
守ろうと考えるのは、株主と経営者、せいぜい社員まで。
下請け以下、企業の外のことは始めから考えない。
経営者、社員にしても企業に害を成すと思えば企業の外に出して終わりとする。
もっと言えば、企業自体を清算して終わらせるという選択肢も持っている。
守ることを考えると言ってもこの程度でしかない。
また、考えると言っても基本的には金銭的なもののみ。
それに生活の質に関わることとして労働環境が加わるくらい。
それを自身が選別して中に入れた経営者と社員にのみ与える。これが企業の負担するもの。


一方、国の負担するものはどうか。
国が守ろうと考えるのは国民全員。どんなに負担となる者であろうと除外出来ない。
その身体生命。その身体生命財産、および健康で文化的な生活。
また、その為に領地領海の保全整備もしなければならない。
こういったことを義務として負っており、守るのを止めることは出来ない。
(守ろうとしても守れないという、能力的に不可能な場合は当然ながら別)
これだけのものを国は負担している。



国は企業と比べ、遥かに多くの負担を追っている。それも、逃げられない義務として負ってる。
国はそういう存在である。一方、企業は自分のことだけ考えて身勝手に振る舞っている存在である。
こういう違いを考慮していない、国と企業を並べての批評は的外れである。




負担が多い分、国は企業より格上である。遥かに格上である。
企業は国に偉そうに言える立場にない。要求出来る立場にない。
政治家も国民も、企業のそういう振舞いを許してはならない。